2010年04月18日

ハエトリグサ(蠅捕草、Dionaea muscipula)

ハエトリグサ
ハエトリソウと呼んでいる人も多いかもしれませんが
誰でも形をイメージできる植物ですよね。
食虫植物の中でもっとも有名かもしれません。

ハエトリグサの原産地は北アメリカ。
ハエジゴクという別名を持ち、
葉を素早く閉じて獲物を捕食する姿が特徴的です。

2枚の葉についた緑色のトゲを女神のまつ毛に見立てて
英語ではVenus Flytrap(日本語訳:女神のハエ取り罠)
と呼ばれています。

捕虫部である葉の内面が鮮やかな赤色に色づいた状態が
虫にとってはきれいな花びらに見えるのでしょうか、
近づいてきた虫は2枚の葉に挟まれ
見事捕獲されることになります。

実は食虫植物の中でも
ハエトリグサの様に動作を伴って獲物を捕獲する植物は珍しく
ほとんどの食虫植物
粘着式、または落とし穴式などの構造で獲物を捕獲します。

ハエトリグサの捕獲動作は意外と高度な仕組みになっています。
ハエトリグサの捕虫部、つまり2枚の葉の内側には
通常3本の感覚毛が生えています。
その感覚毛に何かが触れると
二枚貝の様になった葉が閉じられますが
注目すべきなのは
何かが感覚毛に2回触れないと葉が閉じられないという事。
2本以上の感覚毛に同時に何かが触れた時にも閉じられますが
要するに落ちてきた枯れ葉などのゴミ、
あるいは雨などに反応しない様になっているのです。
こんな形で誤作動防止対策がなされているなんて
ちょっと驚きです。

ちなみに2回と言うのは
約20秒間の間に2回と言う意味です。
感触毛に何かが触れてから
20秒間なにも次のアクションがなければ
カウントはリセットされることになります。
植物が20秒という時間を計ることができるなんてとても興味深いです。

また2枚の葉が閉じられるときには
葉の周辺に並んだトゲが内側に曲がり
とらえた虫が脱出するのを防いでいます。

虫をとらえたら1日ほどかけて葉が完全に閉じられ
葉の内側で虫を押しつぶし
さらに消化液を分泌し
約10日かけて養分を吸収します。
その後、葉は元通りに開かれ
虫の死骸は外に廃棄されることになります。

一体この不思議な植物
どのような過程でこのような進化を遂げたのでしょう。
また、
この先どんな進化をつづけて行くのでしょう。
ハエトリグサのような食虫植物には
未だ解明されていない部分も多く
今後の研究が期待されますが
興味の尽きない分野ではないでしょうか。


posted by D at 00:04| Comment(0) | TrackBack(0) | 科学 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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